2007-03-14から1日間の記事一覧

40

モンスーンでぶちまけた紫のペンキを着たいと彼女が言うから 僕はアトモスフィアを切り出した、すぐに発酵物の腐った匂いと腐った脂がしみだした すべて見えていた少年の僕は 隠すことも知っていた、消臭と消毒、目隠しマスク 破綻した物語を修復できないで…

39 キャラメル

病院の窓から彼女と手をつないでせーのっておちた、 15分まえに入院のお見舞いに来てくれた 僕は認識する事がうまくできなくなっていて 名称の対象とそれ以外をうまく把握できなくなっていて それでは世界が破綻するから 桜がずっと散り続ける世界紺色の海の…

38 Transparent cherry blossoms

透明な桜が綺麗だから 手のひらいっぱいに 集めて 君にもって行った 汚いといわれた、 その瞬間 花びらが硝子の破片で出来ているのに気づいた。

37 sing a song

ゆらんゆららん 欲そう まどろみくれない 夜の罪 雷音ごろんごろごろろん ねぞうを直して ごろごろろん きらりきららん秋の露 むずかしい言葉 ちょうだい ちょうだい もぞもぞもぞと 伸ばして 入る あなたの手 手好き おすわりなさい おすわりなさい 道端に …

36

割れた蒼いガラスの破片は、時間も感性も磨り減ってもう元の形に復元できない。 昨日もいらない恋人が増えた。 地下の巨大な空洞は開いたまま、誰も訪れない。 形も色も合わないパズルが今日も歪んで強引に組み合わされ互いに絶叫し、歪な塔を作る。 そして…

35

安住の地を追われた、若き侍、うた通いなれた街角 雲隠れする、命乞いが、いとおしい もしも太陽が放課後の夜、再び揚がるとしたら よりよき選別が、この国になされます。 どうか過去の話の続きは、誰にも喋らないで下さい 4ヶ月前から、小指が動かなくなっ…

34

月を見て綺麗だと思う。 多分この町から見る月が一番綺麗なのだろう だから君との距離も この距離が一番綺麗なのだ。 僕はこの距離を暴力で守る、君が綺麗なために

33 rape an angel

赤いオレンジ色の真夏も終わり だるい熱気が薄黄色の点滴のパックの感じと似て 汗ばみシャツを汚しつづける。 80年代昭和の古いアパートの8階まで、いつものことながら必死に上がる。 まぁ 家賃が安いから仕方ない、 Re:Re:死ねって簡単な言葉だね?とメール…

32 rainbow after the rain

晴天、太陽 影の揺らめき 実体のない僕 観察、監視、映画を見ているよう、 一人の少女 もしくは二人の少女を 実体のない僕が観察する 視点は一人の少女 名前はイリエ 僕が愛した女性の一人、滑稽な僕の人生の一部 人形みたいにセックスする相手 綺麗で狡賢く…

31

雨上がりの灰色の雪空 真空管が並んだ街 君のうなじのような丘 絶望さえしない街 大好きなコーヒーを飲みに、なじみのカフェ『スロウメロウフロウ』に向かった。 だらしないコートを引きずり、泥に汚れ固まった雪をブーツで踏み潰し 黒い影の僕が「合一とい…