39 キャラメル


病院の窓から彼女と手をつないでせーのっておちた、


15分まえに入院のお見舞いに来てくれた
僕は認識する事がうまくできなくなっていて
名称の対象とそれ以外をうまく把握できなくなっていて
それでは世界が破綻するから
桜がずっと散り続ける世界紺色の海の世界に
一人で座っていた、
匂い無く、音なく、ただつかむものも、なでてくれる手も無く
僕が好きだったプリンを買ってくるねって売店に彼女は向かった。
病室を抜けて、ある患者Aにこういわれていた、
君の世界に触れることは密接した関係が
君の裸、粘膜に粘膜を解しての、不融和であり
融和されるには、君の脳と記憶以外の君が、
僕と僕と君だけの世界に埋没して、幽体となり、不和になり
灰だれた、この病院は僕しか把握できず。
彼を戻す、には僕の世界と接続するべきだ!
彼女は、言った 彼の世界は今紺色の海の底で桜が舞い落ち
沈黙と視覚以外の感覚が死滅して、その世界は私という処女が
歩くための横断歩道であり、信号は青にならないけど
すすんでいいんだって、教えてくれるし
血白な私は、肺臓と心臓を食らうぞ
お前と接続するなら、もう私は私なんかいらない
患者Aは背中から、心臓と肺を落として死んだ。
彼女は車椅子用のスロープを下りて、エレベーターのB1ボタンを押した
後ろに患者Bがやってきた、エレベーターが下がった
彼女は振り返ると、患者Bは彼女の灰色の髪の毛を引っ張り
<僕はここらへんで死んだ>
胸をつかんだ、彼女はそんなことで汚れないし
彼女はこういった、私を汚すことは彼だけに許されていて
彼の汚濁で、私は私により私に近づいて、彼の出してくる感情を
私の心の奥で受け止めて、それは太陽を手にしたように
よる孤独に潜心していく眼球に写る月をもう不必要になり
私は彼がいとおしいと思う。
お前を破裂させて、その汚れさえ私を汚すことはできない
地下についた 扉が開いた
患者Bは破裂して、彼女は血と肉と患者Bが数分前に飲食していた
牛乳と看護婦の肉にまみれていた、
地下は、暗くて パイプだらけで 静電気が強くて皮膚がびりびりする、
ギシギシと摩擦する音がする、蛍光灯の音がうるさい
彼女は生きている人間は誰もいない食堂をよこぎって
売店にいった店員は誰もいなかった 
プリンはどこですか?
プリンコーナーにあります。
彼女はプリンと自分の食べるキャラメルと花を買って、
買ったすぐから包みのビニールを破って キャラメルを2個口にほおばった
彼女は駆け足でエレベーターに戻り
少し片付けられた患者Bの体をふみつぶして
僕のいる階のボタンを押した
エレベーターの中で患者Cが檻から彼女の粘膜を侵食しかけた
実は私は既に父親に汚されています。
それはまた私の精神は常に父親がつかんでいます
わかりやすいかと思いますが、彼は父親に似ています。
患者Cは自分の女性器を喉に詰まらせて死んだ。
緑色の女が笑っていた、
医師たちは巡回するだけ
彼女が私の遺体にたどり着いた、プリンを枕元に
花を胸元に置いた、彼女は
私の濃紺の世界の散る桜を枯らせて
現れその灰色の髪をなびかせ、口移しでキャラメルを僕の口に入れた
とても甘かった
彼女が微笑むから、僕も微笑んだ
それは了解の言葉で
僕たちは窓に向かった。