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彼女と公園に来た
まだ夏の暑さがしつこい
僕は自分だけ途中で自分だけレモンスカッシュを買った
僕は途中で買ったタンポポを彼女に渡したかった
僕は一人しか座れないベンチに座った


彼女は青紫の細い白の細かいドットのワンピースを脱ぎだした
僕はそれを見ていた、下着姿になった彼女は
公園と軍の境の鉄条網を手に食い込ませながら剥がしていた
僕はそれを見ていた、
青い油のような虹色の膜が眼球に空を浮かべていた
眼球だと把握したらちゃぷんと形を崩して
再構築されていく、気味の悪い生物の動き
ルドンのサイクロプスに似ているかも知らない
鉄条網を彼女のサイズ引きちぎったら彼女は下着姿に食い込ませて巻いていった
僕は蟻の巣の周りにレモンスカッシュを少し蒔いて蟻を集らせていた
下着姿の彼女は体中にきつくまいていった
血が滴っていて、かわいそうだから、
僕が抱きしめると、
彼女はナイフで僕の右の目をくりぬいた
そんなやさしさはいらないのよ
けど僕は抱きしめた
鉄条網は彼女の柔らかい肌と僕の汚い肉体に食い込んでいった
僕は蟻の巣にレモンスカッシュを注いだ
たくさんのありが死んだ
青い道が僕の目の前を誘って
僕の歩く地盤を見せ付けていった
僕は自分の頭を思いっきり殴った
彼女は血まみれで、僕はゆっくり鉄条網を外していった
僕はもっと重い鎖を彼女に巻きつけて
彼女の死を考えないようにした


死んだ彼女の、耳をかんだ、首筋を噛んだ
唇を奪った、下着を脱がせた 犯した
タンポポをあげた