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僕は今日ふと思って、記憶を逆走してみた
僕の汚い唇に唇を合わせた女性のことを考えた
僕が、主体としていなくて
彼女らによって僕が、作られた事を実感した
要するに僕は、アニムスを押し付けられて
創造された
僕の指の震えや
嘘で自身わからなくなった過去や
深夜の絶叫も
僕の行為ではなく
彼女たちが作った事だった
それに逆らうために
腕を噛んだ
血がでて、その味は彼女たちの味だった
僕は、僕じゃなかった
ほっとして、
シジョウにおっぱいを見たいってメールした。


教授(シジョウのいっている高校の先生)
教授がいまさら、
自分の常識などの考えは
思っているほど、他人と同じではない
といっていた、


セックスしたらこの重い気持ちは少しは治るんだろうか
シジョウが好きな音楽のCDを借りて聞いている
くだらなくて、聞きやすくて彼女にぴったりだ
暑い夏の白い朝で、寝汗をかいて寝てる彼女の顔がみたい
そのために一人暮らしをしようと思う
多分僕とシジョウとの関係は夏まで続かない

苦しさが増す、境界性人格な僕と僕は戦う
そのためかっこよくなれない
絶叫への欲求が破滅的に迫ってくる
さぁ 仕事場の机をけとばして
大声を上げるんだ
僕を満足させることは普通の明るい真人間にはむりだ
僕の渇望は、干からびてもそのまま死ぬまでそのまま
そうだ、別の女の子に満たしてもらおう
余計乾いて乾いて
僕は気を失いそうになりながら
仕事場の机にへばりついて
仕事せずにらくがきをかいっていた
はやく 超えないと


ノリトレンを口に入るだけ舌下して
叩きつけたいけど 握るこぶしすら萎えて
萎縮して
萎えて
萎縮して
萎えて
萎縮して
萎えて
僕が僕が明日誕生日だってことで
今日シジョウにキスする約束で
僕は気分が悪くなりすぎたから帰って
明日ケーキ食べようね
より、今日キスしたかった
のほうが正解だ
とりあえず好きな子供っぽい食べ物をいっぱい食べて
ノリトレンとためてあるサイレース
今日を乗り切って
明日普通の人間の振りして
僕の誕生日のために彼女に会おう
またためないと

本では寂しさは悲しさとが似ているような感じだけど
多分僕の感じているさみしさは悲しさというより、暴力的だ


ああ


赤ん坊が泣くのと一緒か、


僕の誕生日にシジョウとケーキを食べて
海で抱き合って
映画を見て
コンビニでご飯かって駐車場でたべて
ホテルにいって
朝までえっちなことをして
プラネタリウムを見に行って
買い物に行って
帰ってきた

僕はもうこちらの人じゃないですね。
普通の幸せにおぼれて
何も作れなくなってくださいね
何も吐き出せなくなってくださいね
もう理由のない不安と戦う事もないよ


もう私たちの仲間じゃありません

あなたは普通の幸せを享受した

こちらには戻れません


僕は自分の世界を作って底に住む
寒い黒の夜道を歩いていたら
喘息の発作がじわじわと実感を少し遅らせて、
症状を加速しだした
呼吸に独特のこみ上げる熱さを含んだノイズが、気管を引っ掻き回す
僕は左のポケットにいつも入れている喘息スプレーを吸入した
眠るまで、副作用が振動を鼓動させ
過剰に息がしやすくなり、おなかが少し重くなる
むらさきいろの薬が全身を回る


3時間前僕は白い悪魔と会っていた
僕はおなかがすいたといった
悪魔もおなかがすいたといった
僕は悪魔の手をとってご飯を食べられる場所に行こうとした
悪魔は食欲がなくなってきたらしかった
めんどくさいので僕はスタバにいった


ラテを飲みたいとかいってたから
自分のコーヒーと棚のサンドウィッチをちぎって
まとめて、頼んだ 俺が払う


悪魔は僕のサンドウィッチをちぎってかってに食べていた
駅のスタバは席が少なくて
コーヒーも飲み終わって
サンドウィッチのビニールが散乱している机から
居辛くもあって、スタバを出た


僕は、悪魔に取り込まれことを、観察している最中で
悪魔の唇が欲しくなった
でも その唇も義務と、誰でもいい唇のさみしさに悪魔はなっていて
僕がするキスは、いつもどおりでたらめでかっこ悪くて
互いのめがねをぶつけていた


駅の地下道でキスをして
閉店している、レンタカーの駐車場のガードレールに腰掛けて
腕を絡めて、髪をなでて、抱き寄せて、
僕の、キスの仕方しかほとんどしらない悪魔を


僕は一ヶ月前から、過剰なキスと、過剰な抱擁と 過剰な接触
僕に依存させていた


僕は一年以上前から、悪魔の力を手に入れたかった
悪魔は僕の事を、取り込もうと必死になる

駐車場で、ライトがまぶしくて
静かだと思って、でも機械が稼動する思い低音がごーんと回転していて、

悪魔の唇を何度ももとめた

悪魔は僕の創作する力を吸い取って、糧にしている

悪魔は電車の時間なので、僕は帰る?っていったら
ギリギリのところで、強く抱きしめて欲しい、キスをして欲しいというそぶりをしていた


あれ シジョウが悪魔なのか?