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廊下側の私の隣の席の男の子、私は多分好きだった。折り曲げる指とか
さっきのやすみ時間に、そのこは私に帰りのバス代を借りた 定期を忘れたからと言っていた、
そのときはお家に帰るつもりはあったんだなと思う
少し夕方の五時間目 今日は5時間目で終わり。 少しだけ夕方の日の光にかわってた、
いつも彼は授業中寝てたのにその時間は、ノートと机に何か書き削ってた、



「肉体と同じで精神も成長し死にます。
成長しすぎた、精神は死んでいきます。
そしてまた、新しい精神が生まれて、また死んでいきます。
成長してもしても! たくさんの僕の可能性が満ち  
ひからびた僕の執着である可能性までか?
そうその声 始まりの声 その声を 指図 いま
本質が見える人はこの世界でどうしていきたらいいのか?
心に手を加えることができる人はどういきたらいいんだい?
絶望に包み込んでやる!なんと明けない朝もやまない雨もある!
つきおとされたい? つきおとされたい? つきおとされたい?
断崖絶壁! さぁ! さぁ! さぁ! 」



君が飛び込んだあと その波紋は ひろがりひろがり うすくうすくうすく ひろがり 
湖面に漂う枯れ果てた落ち葉を揺らす事もなく消え消えた。


彼の中で全ての条件がそろったような言葉を失った叫びを漏らし 増やし
大絶叫
みんなの机の上を走り抜け プリントを舞わせ すりガラスの窓 
オレンジの光に満ちた 完全な空に向かって