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僕は見える 輝く広い紺碧の空の下で、やせ細り、ひげの生えた老人となったまだ若い僕が、
草原の丘の上の風が吹き抜ける大樹の木漏れ日のなかで、
狭く痩せたひざを抱え、待っていた。
そう僕の手を取って、最後の絶望へ導いてくれる少女を
その無邪気なひとみで、僕を無駄に浪費させ
カラカラに乾燥したミミズ:僕を置いて行き 
またどこかでその最高の笑顔を振りまく
見えるよ、僕がそう望んだように、
微笑みながら僕の手を取って目隠しのまま 
絞首台に導いてくれるすがたが、