2007-03-12 17 僕は見える 輝く広い紺碧の空の下で、やせ細り、ひげの生えた老人となったまだ若い僕が、 草原の丘の上の風が吹き抜ける大樹の木漏れ日のなかで、 狭く痩せたひざを抱え、待っていた。 そう僕の手を取って、最後の絶望へ導いてくれる少女を その無邪気なひとみで、僕を無駄に浪費させ カラカラに乾燥したミミズ:僕を置いて行き またどこかでその最高の笑顔を振りまく 見えるよ、僕がそう望んだように、 微笑みながら僕の手を取って目隠しのまま 絞首台に導いてくれるすがたが、