stagnate11

主塔の少女が辱めを受け続けて
歳をとった
もう少女とは呼べない体つきになった
陵辱の限りを尽くされて
彼女は白くなった
純白だ

僕は手を繋いで、田んぼのあぜ道を裸足で歩いた
君たちが好きな夏の色を
僕たちも少しずつ歩んだ

ひまわりが微笑む
ひまわりは感情はない

主塔の少女がいなくても
主塔は今日も黒々と大きく浮遊していた


金馬が、12時間の軸を鳴らす
薄汚れた女性が僕の黒いコートの裾を引っ張る


僕は一緒にパン屋に行った
僕はスコーンが好きだ
彼女はブルーベリーのパイが食べたいといった

風船が灰色でとても重くて
刺すことも
切ることも
殴る事も
殺す事も

死体を好きにするのも
僕の世界は
不可侵で

この言葉の先にあるのは
虚偽と謎もない
ただの
歳をとることが機能しなくなった
巨大な工場の
青年だ

それが主塔と僕の関係だ