stagnate2

よどんだ空気を真空の長剣が何度もぶった切った

切り刻んだ

切り傷がついていった

行け 絶望と失望に付き合え、君だけそれに浸って


抹茶とヴァニラが練りこまれたアイスクリームのような外装の
燃え始めた八艘の船∞の旗印が、この孤島から逃げ遂げる最後の機会ということは
骸外掲示板などで周知されていた


透明でいびつで微細・感情の腐敗し始めた精液を放置しておいたような臭気
それがそう君が昨日自分の部屋で、夜パソコン前で電気を消して
握りこぶしを小指から親指までしっかり付け根まで握って
後頭部を自分で殴った、

殴った瞬間君は、住宅街の脇を走る工業県道
赤信号なのに、目をつぶって歩いていた
安全なように、弱い心のために薄目を開けた
フラッシュが君を包み、君が白い瞬間の上映会の中に溶け込み
小型のビデオカメラを持った黒髪のトレンチコートの女子高生が、君を撮影していた
君の記録は金と精神的な成長になる

君はブラビアのCMみたいに脳みそと内臓と精神と魂と記憶とリンクで汚された君自身を
発火、流体液体七色の爆発 神式にしたかったのは承知している
そんな美しさは、まだ成長期の君には似合わないだろう


君が僕に思う
枯葉のように振動で前に進む 
焼く額から、燃え尽きろ! 遠くに浮かぶ 常に肉襞の筒から
雷鳴と君のみらいへの送り舟が、黒子たちによって送られて行く
君は送り舟を更新しなければいけなかったのに 更新しなかった

集団にのっとられている僕のこころが骨折した


物理的肉体とか精神的肉体とか幼稚な事をいわないで下さい


夜の静かな道を、散歩した
角のまあるい街頭の下の反射鏡をのぞいたら
僕じゃない人が写ってきて ああ 君じゃない人も写っていて
あああ 乗っ取られた! ちがう 乗っ取ったのかも! 


隠された、秘密の君の心
電源を切って、アルミホイルでグルグルに包んだ
そして電源切りっぱなしの冷えたレンジの中に入れた

僕は紫熟したリモート接続で遠隔で君の心をもう写像できる
接続 君の階層と僕の階層の構造が違っていた

それを君に言ったら、私たち同期できないといわれた


緑のマジックでぐるぐる左手で 黒マジックでぐりぐり
寝ている君の首筋乳房から腹部性器から太ももにかけて気持ちを吐き出すように射精するように塗りつぶした


開催だ、

パレードが来たよ

大きな旗が掲げられたよ

僕は寒中に裸で外に出たけど

君には許されなかった

自閉する 自壊する 降格する 接いだした


着汚色した君の肉体を次はガムテープで縛った
とりあえず手首を何十にも動けないように縛った
ポリプロピレンを奥歯で噛みしめた味が何倍も濃く脳が階調を変えて歪みくねった

足首も縛った

目隠しをした

ガムテープで

この朱色のガムテープは僕の表皮と血液と精液でできていた

僕は君と一緒に 数字を数えだした

終わりの数字まで言い終わった

それだけだった。

君の笑顔なんてもう見たくない。