力が低いときに書く文

製炭所の直線作業音が区画に響く
黒いあきらめたときの匂いが
僕を何度も責め続ける

昼ごろ車でご飯を妻と食べにいった
妻が「紅葉綺麗だね」といった
僕の世界は季節感がない 静止した 
着色ワイヤーフレームの味気ない世界だった

妻の一言で僕はステレオタイプな秋に落とされた
ぼくは薄ら笑いで、携帯でマクドナルドのクーポンをみた
ラジオは30秒間区切りで同じ音楽を紹介して曲が何度も流れた

最近の流行の曲だねと妻は言った
僕はこんなんはやってるんだと、見下すような言い方をしてしまった
妻に質の低い男だと思われた

今日も定時の空襲が来て安全そうな区画に逃げ込んだ
空襲に当たって死ぬなんてごめんだ

ナパーム弾が焼けつくしてるんだろうな

そういえば妻の名前を知らない
21美術館のミュージアムショップでバイトをしてた女の子に
手錠をかけられて、そのまま歩いて向こう側の市役所で婚姻届を書いた

そう、誰かの事を知っているなんて いえるかい?
何を知っているんだい?

君らは僕を知らない

彼女に施設にいたときの話をおしえた
僕は小学校のとき知的障害者の人と同じ施設に入れられていた

テレビカメラつきのプレイルームでドリルをやらされた
3年生くらいだったのに1年生の内容だった 
あたりまえに全問題を正解したし健常者の誰よりも早かっただろう
僕は頭は良かった

そのうち高校生の問題をやるようになった

僕は着実に 母親の復讐、のために生かされた
あとペドフィリアの父親の慰みかな

ずっと続いている この先 今29歳の僕の人生の先はすごく道が狭まっている
選択肢がむしりとられている 
とてもきらびやかに テレビのCMのように自殺を進められる

降下していく 雲の層のを僕はずっと落ちていく

あ、施設の職員とキャッチボールをした
どんなキャッチボールかと言うと

野球のボールをころがしあうと言うものだった

プレイルームにはホワイトボードがあって
どこまでもつつく長いランドセルのえと
電車がないずっと続く線路
ゆがんだドラえもん
おっぱい うんこ とかそんな下品なことば

僕は歪みに耐え切れなくなっていた
施設でも僕は男性職員に唇をなめられていた
おっぱいなんかないのに、胸をもまれていた

子供の僕はなにをされているか良くわからなかった
おじいちゃんとかが子供をなでる延長なのかなと思った

その施設は精神の汚染がはじまって
僕は生き残った

施設でも、障害者同士、職員のセックスはあたりまえだった

別の彼女とのセックスわざと痛くした

子宮の断面を見せてもらった

君らは、何度も何度も自分を責めている

この文章にはオーバードライブが足りない。